ゴルフダイジェストさんが大変参考になる記事を書いてくれました。
その記事は、「LSテック、SFテック、マックス… ピンG400シリーズって正直どこがどう違う?」という記事で、G400の4つのタイプのヘッドを同一シャフト(ALTA J CB D:フレックス不明)を使ってマシンによるテストを行っています。
こういう基本的なテスト結果の公表は非常に参考になるので大変有り難いと思います。
公表されたデータはこれ(GDO ギア情報より)
記事ではG400MAXはボールが上がりやすいとしていますね。打ち出し角が17.3度でバックスピンが2720で他のモデルに比べてバックスピン量が200~330多いのですからね。
実は昨年の年末に始めてG400MAXを試打したときに感じたのが、このことだったんです。
- ボールが上がる。
- スピン量が多い。
- 直進性が高い。
- 初速が凄い
という特徴を持つこのヘッドに対して他のモデルと同様に打出し角を15度にできたら、打出し方向を0.7度左にできたらどうなるのかテーマだと感じました。
どうなるかを考える前に何故そのようなことになっているのは他のモデルに比べ大きな
- 重心距離
- 重心深度
- 慣性モーメント
が原因です。同じシャフトで試打すると、この重心距離と重心深度、慣性モーメントによって、クラブフェースが開いてインパクトを迎えるためです。
それは、打出し角、バックスピン量、打出し方向から導き出されます。
つまり、他のモデルと同じシャフトでは、G400MAXはダメだということ、もしくはチップカットして先端剛性をあげて、インパクト時にフェースが開かない工夫が必要であるということです。
もし、インパクト時にクラブフェースが開かないとしたら
GMAXのデータはどうなるか?
0.7度開いているので約1.2%アップします。
57.1*1.012=57.78(推測値)
打出し角は16度くらいになると思います。
バックスピン量は経験的にいうとスタンダードと同等、300rpmくらいは減るのではないかと思います。
つまり、シャフト重量を買えずに、先端剛性を上げる。TOUR173-65シャフトの組み合わせかALTA-JCB(TS)チップカットです。
3月始めにKUROKAGE XDが発売され、担当営業のM君に打たせてもらったときに衝撃が走りました。G400MAXのヘッドが遅れることなくシャープに振れる衝撃でした。
ジュニアの子でLSTECからG400MAXにチェンジしましたが、
ロフトはLSTECでは10度G400MAXでは9度
シャフトはEVO4569SからKUROIKAGE XD6Sです。
参考になるとおもいますよ。
ひそかに思っていたのがG30でのドライバーの成功は実は純正シャフトのTOUR65→現行TOUR173-65の開発にあったこと(新しいヘッドの時代になってきてこれまでのシャフトの常識が通常しなくなっていますよ。)。重心距離が大きく、重心深度が深く、慣性モーメントが大きいヘッドをインパクトで遅らすことなく振り切れる、先端剛性が高いカウンターバランスのシャフトが開発できたからだと。
G400MAXを選択するときは、これを念頭においてほしいですね。
USのPING PROのスペックを見ておりますと、ほぼチップカットしていますが、ヘッドを暴れさせないようにという思惑があるのではないかと思います。