カーステンは、パター作りと平行してアイアンも試作を重ねていた。
未加工のヘッドを購入してバックフェースに溝を掘ったアイアンが
PING69(1961)です。
カーステンが一番最初に製品にしたアイアンはエーッと思うかもしれませんが、軟鉄鍛造アイアンなんです。フラットバックのヘッドを購入し、機械加工してバックフェースに二つのキャビティを作りました。
EYE2がヒットした後、軟鉄鍛造アイアンのバックフェースにキャビティを作ったアイアンが多くのメーカーから発表されましたが、カーステンは1961年に作っていたんですね。カーステンとしては既に実験済みの技術だったんです。
PING68は改良版として1962年に作られました。
キャビティが大きくなり、1つにまとまったのがわかります。
1967年にはPING ANSERが完成しています
さらに進化しました。キャビティ部分にシリアル番号が入っています。
上のアイアンをベースとして1969年にKarsten Iが誕生しました。
ピンが初めて出したロストワックス製法によるステンレス素材のモデルです。
当時の常識からすれば、穴が開いたようなおおきなキャビティやグースネック、メッキではなくバレル処理の仕上げなどは当時全盛だったプロモデルを比較すればするほど奇異に感じるのもでしたが、カーステンのトウ・ヒール・バランス理論はいささかも揺るがず、打ちやすさと方向性の良さは絶大でした。
10年以上マイナーチェンジしながら販売されてのはキャビティの効果が絶大だったからにほかなりません。今のアイアンのほとんどがキャビティということを考えると、まだ、キャビティが普及していない時代は当然ですね。
恐るべし、カーステン・ソルハイム!
1972年、新たにアイアンが開発されてわけではないのですが、エポックメイキングな年なんです。今でこそPINGといえばフィッティング、カラーコードチャートですが、この年がカラーコード方式を採用した年になります。
人はみな体格やスイングが異なるのだから、自分に合ったクラブを使うべき
となりました。
よく見てくださいね、この頃は床から手首までではなく指先だったんですね。現在は、手首のしわの部分を基準にしていますが、スイング的に考えると正しいと思います。
その後もスイートスポットを広げるために、Karsten II 1977-84
Karsten III 1977-84
THE BANK OF PUTTERS さんより引用
ーー PING KARSTEN III アイアンです。前作KARSTEN IIよりソールのキャンバーが強調されていて、トップブレードのキャビティ側はフラットでなく「PING RAIL」という膨らみがついています。一連のKARSTENシリーズからEYE, EYE2へと受け継がれる流れのちょうど中流あたりに見えます。(引用:THE BANK OF PUTTERS さん)ーー
Karsten IV 1977-80
Karsten I (Made in USA & nbr on sole) 1977-84
Eye (Pat. No.) 1980-85まで続きます。
さて、いよいよEYE2の登場です。運命の1982年です。一見上のEYEと見た目が変らないんですが、フェースの大きさが変っています。このころからどんどんオーバーサイズ化していきます。
この頃のゴルファーは、なんて言っていたかというと、
「こんな、大きな顔のクラブは打てない」
でしたが、
いまは、iBladeをみて
「こんな、小さな顔は打てない」ですので、完全に笑い話です。
Eye2 (Pat. Pending) 1982-84
Eye2 U字 1985-1980
このモデルはいわゆる溝問題のモデルです。
Eye2 BeCu 1985
Eye2+ 1990-99
Zing 1992-94
大ヒットしたEYE2の周辺配分の考えをさらに進めたのがZingでした
上下左右の慣性モーメントを高めるためにバックフェースのトウの上下とヒール部分に張り出すように重量を配分しています。
Zing2
ZING2ではトウ上部の重量を減らして低重心化を図りかなりトップラインをすっきりさせています。
ISI-K 1996-99
i3 O-Size 1999-01
i3 Blade 1999-01
S59 (no ferrule) 2002
I3+ BLADE 2002-03
i3+ 2002-03
S59 Tour (w/ferrule) 2003
G2 HL 2003-06
G5 2006-07
i5 2007
S58
G10
i10
S57
ラプチャー
K15
i15
フェイス
G20
i20
G25
セリーヌ
アンサー
アンサー2
カーステン
i25
G30
S55
ラプソディ
iアイアン
G
Gmax
Gle
i200
G700
i210
i500
(BluePrint)